カウンセリングを受けたご経験が無い方でも、トラウマという言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。
言葉は知っているけれども、トラウマについて内容はあまり知られていないようです。
トラウマの定義
カウンセリングをさせていただく中で、トラウマという言葉は良く聞くものの1つです。しかし、その定義については議論が続けられています。つまり心的外傷、心の領域としてとても難しい問題ということです。 何らかの原因により生命や精神に強い衝撃を受けるようなできごとがあった時、外傷記憶として残り、外傷体験(トラウマ体験)と呼びます。また、トラウマ体験がきっかけとなった何らかの変化や異常反応をトラウマ反応と呼び、それが一過性のものでおさまらないとPTSDなどの精神的後遺症として現れてきます。
命に関わる危機と負の感情
トラウマ体験は生命の危機に関わるようなできごとを体験、目撃、直面した また、そのできごとに対して恐怖や無力感、絶望といった強い負の感情を抱いてしまうような体験と言われています。例えば、自然災害や戦争・紛争といった社会的不安、事件・事故にあった体験、家族や友人などの突然の死といった経験です。
大きな震災を経験した被災者の方の中には、未だPTSDが懸念される方がいらっしゃいますし、広島・長崎・沖縄などでは戦争のトラウマ体験に苦しむ高齢者を、精神医学や心理カウンセリングといった方法でケアする取り組みがようやく始まったばかりだそうです。
日常生活にもきっかけがある
生命の危機がきっかけとなるトラウマ体験ですが、実は日常にもきっかけとなりうるできごとは存在しています。例えば、女性の妊娠・出産はその1つです。現在子育てをされている方の中でも、母子を守るための措置である帝王切開をご経験された方は少なくないでしょう。
しかし、自分が頑張れなかったからと自身を責めたり、夫婦間・家族間でのマタニティハラスメントを受けたりといったことが問題となり、赤ちゃんを失うかもしれない体験でのトラウマからの回復を阻んでいることもあるようです。
生命の危機に関わるトラウマの他にも、離婚や職場での人間関係などでストレスを感じることが多い方は少なくありません。当スタジオのカウンセリングがそうした重荷を軽くするきっかけとなっていただければ幸いです。